パラクレートス会（２０２３年８月１８日）
                    牧師さんたちとの祈り会（2023年8月24日）

　ヨハネ８章で扱われている内容は、次の５つにまとめることができます。

（１）イエス様による罪の赦し（ヨハネ８章１１節）。

（２）イエス様は世を照らす命の光（ヨハネ８章１２節）。

（３）「エゴー・エイミ」の御臨在（ヨハネ８章２４節／５８節）。

（４）イエス様にある「真理」と「自由」（ヨハネ８章３１〜３２節）。

（５）悪魔は人殺しで、偽りもの（ヨハネ８章４４節）。

　わたしは今、月に一度、ヨハネ福音書を通じて、そのパラクレートスに与る会をやっています。その上で、会堂の建設を目指す牧師さんたちと、オンラインで、月２回の祈り会をやっています。牧師さんが、未信者に福音を伝えて、集会を育て、会堂の建設をなし遂げるまでには、大変な苦労が重なります。そこで、伝統的な教会形成と会堂建築の手法に併せて、オンラインなどのＳＮＳの活用が、これからの宣教には不可欠です。パラクレートス会とこの牧師さんたちとの祈り会での交わりは、宗派宗団を超え、個人の空間的な制約を超えて、国際的な広がりにいたることができます。これによって、様々な個性を持つクリスチャン・牧師さんが、一致することができます。話し合いによる「一致」ではなく、霊性の一致です。祈りを通じて働く御霊こそ、こういう一致をもたらす「力」です。この祈り会とパラクレートス会は、こういう御霊の働きに与る重要な役割を果たすことを知ってください。

　上にあげた五つの内容で言えば、（１）と（２）の「罪の赦し」と「命の光」は、地上から復活したイエス様のお姿そのままです。これが、（３）では、「エゴー・エミ」（私は居る）の御臨在となって、人間に働きかけてくださいます。復活のイエス様が、「エゴー・エイミ」の御臨在によって、人間と関わる時、主の御霊と人の心の境目（さかいめ）に現れるのが、（４）の真理と自由です。この真理と自由は、（５）の悪の力とともに、私たち人の心と深く関わってきます。８章３１節で、イエス様が「自分を信じた人たちに向かって」言われたとあるのは、この意味です。「真理」とは、人の心に奥深く潜むごまかしのきかない「深層」であり「真相」です。ところが、ここで言う「真理」は、それだけではない。人の心に潜むその真相を暴く働きそれ自体が、その心を「赦して贖う」ものすごいパワーを具えているからです。十字架の贖いの「命の光」になって、暴かれた真相から人を自由にする。こういう人知を超える御霊の愛光の御業（みわざ）です。イエス様の御霊に導かれる自由は、人の心に潜むこの深層の真相から自由にする働き（パワー）です。

　 だから、「人間のほんとうの姿」に接して、そこから人が自由になるためには、（５）この世にあって己に働く悪魔の力と闘うことが避けられません。五つ目の「悪魔」は、イエス様と対比されるこの世の私たちに働く力です。８章の悪魔は、ユダヤ教の指導者たちを通して働きますが、この事実は、私たち一般人は言うに及ばず、聖職者でさえ、悪魔に支配されることを証しするものです。 この世に働く己（おのれ）の悪と闘い、己に勝つことなど、人にはとうていできません。ヨハネ８章のイエス様の御臨在が、イエス様の御名によって祈る一人一人の心に成し遂げてくださるのが、こういう悪との闘いに「勝利させてくださる」働きです（ヘブライ語で言えば、これは動詞の「ヒトパエル態」使役受動態）。

　イエス様に祈る人が、ここで忘れてならないのは、御霊の御臨在は、罪を赦し人を生かすように働いてくださることです。ヨハネ８章の初めの部分に、「わたしはあなたを罪に定めない」とあるのが、どんなに大切かを悟ってください。ひたすら、十字架のイエス様が放つ無限の恩寵の光こそ、人をその奥深い罪から自由にするパワーです。父と御子と聖霊の三位一体が、その本領を発揮するのが、このお働きです。「御霊よ、どうぞ、この身にそよいでください！」こう祈って、イエス様の赦しの御霊の息吹を受けて、パワーを帯びる人物が、世に遣わされるのです(ヨハネ２０章２１〜２３節)。霊風無心　春風接人　霊智謙虚　愛光無限
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヨハネ会へ