今年は例年になく厳しいクリスマスです。ディナーは、昨年よりも高くなりましたが、これは、ホテル側がこの時期に出す最も安いコースです。名前はいちいちあげませんが、わたしたちコイノニア会のメンバーの中にも、のっぴきならない状況に追い込まれている人たちが何人もおられます。けれども、わたしたちは決して失望しません。お金があるからではなく、組織が大きいからでもありません。反対に、最小限の人数と祈りと御言葉以外になんにもないのがコイノニア会です。イエス様の御霊の御臨在、ただそれだけです。これ以外にわたしたちの交わりが、ここにいる皆さんに、提供できるものはありません。これがすべてであり、これさえあれば、後は神様のみ手にお委ねするだけです。こういう厳しい時こそ、御霊にある交わりをいっそう大事にする必要があります。ここにいる皆さんだけでなく、いない方々のことを思う心です。答えは、人の力にはありません。神様ご自身が働いてくださる以外にわたしたちの生きる術はありません。ひとりひとりを導いてくださるイエス様の御臨在ですね。これだけがわたしたちの支えです。このことを確認すること、これが今日ここへわたしたちが集められた理由です。ここにいる人たちが、いない人たちとも交わりを保つためです。大丈夫、イエス様の御臨在によってきっと支えられます。
これから聖餐の御言葉を第一コリント人への手紙11章23〜27節から読みます。ここでパウロは、「主イエスが渡される夜に」と言っています。だから、聖餐は、ユダの裏切りの直後に行なわれたのです。ご存じの通り、このすぐ後で、ペトロの裏切りへの予告が来ます。だから、聖餐は、受難前の最も暗い時に行なわれたのです。クリスマスが12月25日になっているのは冬至と関係があります。古来、冬至は太陽が地上に姿を見せることの少ない最も厳しい季節とされていました。だから、この日に、救い主がお生まれになったのですね。クリスマスの聖餐は、こういう厳しいときにこそいただくためなのです。
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