ダニエル書の諸王と王国
■ダニエル書に登場する諸王たち
●ダニエル書2章1節→新バビロニアの王ネブガドネツァル(2世)の治世(前605年~前565年頃)。
●ダニエル書5章1節→新バビロニア7代目の最後の王ベルシャツァル王(治世前553年~543年頃)。
●ダニエル書6章1節→メディア人(ペルシア4代目の)ダレイオス(1世)(治世前521年~前486年頃)。
●ダニエル書7章1節→新バビロニアの最後の王ベルシャツァルの治世第1年目。
5章と7章と8章とは同じ王である。
●ダニエル書8章1節→ベルシャツァル王の治世第3年目。
彼は「メディアとペルシアの王」(8章20節)と呼ばれれている。
●ダニエル書9章1節→6章と同じメディア人(ペルシア4代目の)ダレイオス(1世)。
6章と同じ王である。
●ダニエル書10章1節→ペルシア王キュロス2世(治世前559年~前530年頃)
→治世の第3年目。
●ダニエル書11章1節→メディア人(ペルシア4代目の)ダレイオス(1世)。
6章と9章と11章は同じ王である。
■ダニエル書2章のヴィジョンが表象する諸王国
(ダニエル書2章31~45節):
(1)第一の「金の頭」は新バビロニア帝国の(2代目)王ネブカドレツァル(2世)(治世前605年~前562年頃)(2章37~38節)。
(2)第二は、銀の胸と腕のメディア帝国。
(3)第三は、青銅のペルシア帝国。
(4)第四の鉄は、マケドニアのアレクサンドロス大王。
(5)陶土と鉄との混合は、シリアのセレウコス朝とエジプトのプトレマイオス朝への分裂を指す。
〔新共同訳『旧約聖書注解』(Ⅲ)続編注解31頁〕
■ダニエル書7章のヴィジョンが表象する諸王国
(ダニエル書7章1~27節)
(1)第一の獅子は新バビロニア帝国。→三本の骨は第二のこと?
(2)第二の熊はメディア王国のダレイオス王。
(3)第三の豹はペルシア帝国。四つの翼は、ペルシア初代の王キュロス(治世559年~前530年頃)/クセルクセス(1世)(治世前485年~465年頃)(エズラ記4章6節)/アルタクセルクセス1世(エズラ記4章7節)/ダレイオス(2世)(ネヘミヤ12章22節)。
(4)十本の角は、アレクサンドロス大王とその息子アレクサンドロス四世と、セレウコス一世ニカトールからアンティオコス4世まで(八代)の合計十代の王たち。