あとがき
この訳注は、左記の雑誌に四回に分けて掲載されたものである。
(一) 「ミルトン『弁明批判』---ジョゼフ・ホールの『弁明』を論駁する---」
                    私市元宏・黒田健二郎共同訳注 
『甲南女子大学研究紀要』第三〇号(一九九四年)
同(二) 『甲南女子大学英文学研究』第三一号(一九九五年)
同(三) 『甲南女子大学英文学研究』第三二号(一九九六年)
同(四) 『甲南女子大学英文学研究』第三三号(一九九七年)
 1977年に、わたしは黒田健二郎先生と二人で甲南女子大学の図書館で『弁明批判』原文を精読し始めた。訳文の私訳はすでにできていたが、先生との精読は3年ほど続き、これの訳文が完成したのは1982年だったと思う。先にミルトンの『教育論』を未来社から出したが、その後社長が代わられたためもあって、この訳注のファイルは長らく私市のパソコンで眠っていた。これが黒田健二郎先生と共著のかたちで出版されたのは1994年から1997年までで、『甲南女子大学研究紀要』と『甲南女子大学英文学研究』に分冊で4回に分けてであった。『弁明批判』が合本で出されたのは1997年だから、『弁明批判』は15年間もわたしのパソコンのファイルで眠っていたことになる。 今回これをコイノニア会のホームページに掲載するにあたり、改めて故人となられた黒田先生を偲びたいと思う。
2014年6月5日    著者
         ミルトンとその思想へ