結婚式の講話
 
天地創造の初めから、神は人を男と女とにお造りになった。
それゆえ人は、父母を離れてその妻と結ばれ、二人は一体となる。
だから二人はもはや別々ではなく、一体である。
したがって、神が結び合わせてくださったものを
人は離してはならない。(マルコ10章6〜9節)
 
 今お二人は、ご両親とご親族の前で、結婚式を挙げようとしています。言うまでもなく、これはお二人の意志から出たことであり、お二人は、出会いの時から今日まで、この日のために共に歩んできました。だから、今あるこの事態は、お二人の意志とその決断から出たものです。ところが今、お二人は、神とイエス様の御前で結婚の誓いを立てようとしています。お二人の意志と決意から出たものなら、神様やイエス様を抜きにして、直接結婚届を出せばいいわけで、ここで結婚の誓いを立てる必要はないはずです。だとすれば、今のお二人には、単に当事者同士の意志だけでなく、何かそれとは違ったものがここに入り込んでいることに気がつかなければなりません。それはいったいなんでしょうか?
 それは、結婚には、二人の意志や決意を超える何か別のものが必要だということです。なぜなら結婚には、結婚の愛とか夫婦の信頼というものには、人間の意志を超えた働きが必要だからです。二人の場合、神とその御子イエス様のお導きが必要だからです。これは、二人の気持ちや意志とは別に働きます。言い換えますと、今ここで行なわれていることは、二人の意志と決意から出たものであっても、それは、結婚にいたる<この時まで>のことであって、これからは、二人の気持ちや意志を超えて、「結婚」それ自体が、二人を導き、二人を護る、ということを知ってほしいのです。今までは、二人は自由に自分の意志でここまで来た。そう思っているでしょう。ところが今日からは、神とイエス様のお言葉に基づく「結婚」が、二人の意志とその行ないを導くのです。だから二人は、今日のこの時から、自分の意志を「結婚」の意思に従わせることになります。結婚の愛とか信頼とか希望は、人の力を超えるところから来るからです。だから、これからは、神とイエス様の定められた結婚が二人を支え護り導きます。どうぞこれからは、自分の意志を「結婚に」委ねてください。自分の行為を結婚に任せてください。そうすれば、神の御言葉に支えられた結婚それ自体が、必ず二人を護り導いてくださいます。
 ここからは、クリスチャンの言葉で語らせていただきます。結婚は、イエス様を通して語られた神のお言葉から出ています。神の御言葉は、ただの言葉ではなく、はっきりした出来事です。それは今ここで起こりつつあるこの出来事です。今までどこにも存在しないことが今ここで生じています。結婚届は、離婚届と同じように、ただの薄い紙一枚に書かれた人の言葉です。人の言葉は、二人の結婚を支えるほんとうの力にはなりません。しかし、今ここで起こりつつある出来事は、もはや「なかったこと」にはできない神様から出た出来事であり神様のあなたがたへの語りかけです。
 これからは、この出来事があなたたちを護り導きます。たとえ二人の気持ちがどうであろうと、二人の事情がどうなろうと、この出来事は、変わることなく二人を支え続けてくださいます。何かあったら、今日のこの出来事があなたがたを支えてくれます。これが、今ここで行なわれている結婚の誓いのほんとうの意味です。だから、お二人は必ず、最後の最期まで、この結婚を全うすることができます。大丈夫です。神とイエス様とが、ここでそのことを語っておられるからです。ほんとうにおめでとうございます。
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